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  • 執筆者の写真坂本 慎一

『青天を衝け』第2回

更新日:2021年6月21日


NHK大河ドラマ『青天を衝け』が、先週より始まりました。渋沢栄一研究に長く携わる私こと坂本慎一が感想と解説を書きます。

少年時代の栄一が、自ら奮起して祭りの獅子を舞い、皆を喜ばせました。私の知る限り架空のお話だと思いますが、栄一の本質を描写しようと挿入されたのだと思います。『渋沢栄一一日一訓』に掲載された次の栄一の言葉を思い出します。

われも富み、人も富み、そして国家の進歩発達を助けるような富であって、初めて正しい富と言えるものである。(同書30ページ)

自分さえよければいいのではなく、皆と共に幸せでありたい。栄一が生涯にわたって貫いた姿勢が、子供のころの無邪気な姿で描かれたことに、しばしの感動を覚えました。

今回は栄一が本を読みながら溝に落ちてしまい、服を汚したシーンもありました。これは後に本人が語っている実話です。かつて全国の小学校に、マキを背負いながら漢籍『大学』を読んでいる二宮金次郎像がありましたが、最近では「歩きスマホ」を助長する、と評判がよくないようです。栄一が溝に落ちた逸話も、今の時代では「歩きスマホ」を戒める訓戒になるのでしょうか。

また、ペリーの黒船がやってきました。こうした情勢に対し、あらかじめ一番早く反応していたのが水戸藩であり、徳川斉昭です。先見の明があると同時に、「国防のため女性はピストルで武装しろ」と主張したり、もう50歳を過ぎていたのに自分もアメリカに渡ると言い出したり、かなり「ぶっ飛んだ」殿様です。竹中直人さん演じる斉昭が、笑いながら怒っていても全く違和感がないので、思う存分演じてほしいと願っています。

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