『青天を衝け』第30回

渋沢栄一の父の市郎右衛門が亡くなりました。父の死去について、後年の栄一は詳しく回顧しています。栄一は家をつがなかったので、終生自分のことを親不孝だと言っていました。しかし栄一は、歴史に名を残すほどの巨人になり、父のことも、こうしてドラマで再現されて全国に存在が知られているわ...

『青天を衝け』第29回

渋沢栄一が明治新政府の官僚として働き始めました。石丸幹二さん演じる大久保利通と、さっそく衝突しています。大久保のことはどうにも「腹の虫が好かぬ」と言っていて、後年にいたるまで、良い感情を持っていません。大久保も長生きすれば和解する機会があったかもしれませんが、暗殺されてしま...

『青天を衝け』第28回

渋沢栄一(篤太夫)が大隈重信と面会しました。大隈が八百万の神を例に出して、さすがの栄一も説得されてしまったことは、後に本人が語っています。ドラマではちょっとコミカルな大隈でした。 その後もしばしば大隈とは交流があり、大正10(1921)年10月、アメリカとの融和に尽力する栄...

『青天を衝け』第27回

渋沢栄一が駿河(現・静岡県)にやってきました。株式会社に似た商法会所を設立し、実業家に近い活動を始めました。商法会所について、後の栄一は謙遜もあって、「今から考えると笑うべきもの」と述べています。どこを笑うのか、笑いどころが読めませんが、後の近代的な株式会社に比べれば、初歩...

『青天を衝け』第26回

今回は、渋沢栄一(篤太夫)が故郷の血洗島に帰ってきました。本人によれば、まずその前に父が江戸まで来て、先に再会したとのことです。その様子は詳しく書いており、その後に帰郷したことは、わずかの記述です。 基本的に後年の栄一は、父親との会話や再会などは詳しく述べていて、妻や子供と...

『青天を衝け』第25回

渋沢栄一(篤太夫)がフランスから日本に帰国しました。彼は帰国した際の心境について、「海外万里の国々は巡回したというものの、何一つ学び得たこともなく、空しく目的を失うて帰国したまでの事である」と書いています。この言い方は、何度もしているので、彼の帰国時の心境をよく表しているで...

『青天を衝け』第24回

渋沢栄一(篤太夫)がパリで大政奉還と戊辰戦争勃発の報を聞きました。後年の本人の回想では、昭武一行は皆驚いていたが自分一人はあらかじめ予想していたので落ち着いていたと言っています。これは本当にそうだったのか、第三者の記述がないので、実際のところは分かりません。ドラマでは、栄一...

『青天を衝け』総集編

8日未明(7日深夜)に総集編が放送されました。血洗島編の12回分と、幕末京都編9回分がそれぞれ45分にまとめられました。第22、23回は、再放送で、15日放送の第24回へつながる形に配慮されたようです。 栄一と千代の話の部分はほとんど架空ですが、こうした架空の部分と、安政の...

『青天を衝け』第23回

渋沢栄一(篤太夫)がパリに滞在した日々が描かれました。後年の栄一はパリ滞在について、前半はヒマだったのでフランス語の勉強をして、身振り手振りを交えてどうにか一人で買い物する程度には会話ができるようになったと言っています。後半はお付きの人数を減らしたために非常に忙しくなって、...

『青天を衝け』第22回

渋沢栄一(篤太夫)がパリにやってきました。ドラマではあっという間のパリ到着です。船中では、フランス語の訓練を始めたのですが、あまり身に入らず、途中でやめてしまったと栄一は言っています。我慢強さが身上の栄一ですら、勉強が続かなかったというエピソードは、われわれ凡人には妙に励ま...

『青天を衝け』第21回

渋沢栄一(篤太夫)がフランスに行くことになりました。ドラマの栄一は、フランス行きを何か光栄なことのように最初から受け止めているのは、面白いところです。実際にも栄一は、歩兵を集めたりして軍事にかかわり、欧米の方が軍事は進んでいることを何度も聞いていたので、フランス行きを引き受...

『青天を衝け』第20回

慶喜が将軍になることで、渋沢栄一(篤太夫)は、幕臣になってしまいました。元は倒幕の志士だったので、この時はとにかく自分の境遇が面白くなく、慶喜の家来も辞めてしまおうと決めていた、と後に語っています。 ここで『渋沢栄一一日一訓』の次の言葉を引きたいと思います。...

『青天を衝け』第19回

今週は渋沢栄一(篤太夫)が、藩札の発行など、一橋家の財政改革を行ないました。これについて、後年の栄一は改革の方向性を決めただけで任を離れたような言い方をしています。彼の経済観からすれば、すぐに成果が出たとは思っていなかったのでしょう。栄一の経済観とは、たとえば『渋沢栄一一日...

『青天を衝け』第18回

今週は渋沢栄一(篤太夫)が岡山へ兵隊を集めに行きました。後に本人がこのいきさつは詳しく語っています。自ら慶喜に拝謁を願って進言し、やがて見事に兵を集めることができました。いわば最初の大きな成功と言って良いでしょう。 後に栄一は資本を集める合本主義でもって実業を進めていきます...

『青天を衝け』第17回

最近、大河ドラマの話になると、「ここ数回で、がぜん面白くなってきたね、坂本さん!」と非常に褒められます。褒められて嬉しいのですが、私はドラマの制作には一つもかかわっておりません。そう説明しているのに、「いや、渋沢栄一は坂本さんが開拓した分野だから」と強引に褒められます。国会...

『青天を衝け』第16回

堤真一さん演じる平岡円四郎が暗殺されてしまいました。渋沢栄一は、この時の心境について「大いに驚愕嘆息を極めた」「実に失望極まった」と述べています。恩人が殺されてしまった悲嘆は想像するに余りあるものです。『渋沢栄一一日一訓』の次の言葉は、味わい深いです。...

「ビジネス書」と日本人 連載スタート!

この連載では、PHP理念経営研究センターの首席研究員である川上恒雄の著書『「ビジネス書」と日本人』(PHP研究所刊、2012年)の中身をご紹介していきます。 目次 まえがき 序論 日本人にとっての「ビジネス書」という存在 本論に入る前に 新渡戸稲造とマーデンの人気...

『青天を衝け』第15回

渋沢栄一が薩摩の家来であった折田要蔵のところへ、スパイとして潜入しました。後年の栄一は、このことを詳しく述べています。新参者だったのに、この役割に抜擢されたことを誇りに思っていたようです。『渋沢栄一一日一訓』の次の言葉を思い出します。...

『青天を衝け』第14回

渋沢栄一が徳川慶喜に仕官を申し出ました。このドラマの第1回の冒頭シーンの再現です。 栄一本人が後年言うには、慶喜が馬に乗って走っていくとき、馬に乗らずに一緒に走って行くだけだったそうです。つまり、実際には言葉は交わしていません。このときは、とりあえずその存在を示すのが目的で...

『青天を衝け』第13回

渋沢栄一が幕末の京都にやってきました。のちの回想によると、京都で最初に泊まっていた宿は「三条小橋脇の茶屋久四郎の家」「茶久という高等旅館」と述べています。まだ金銭感覚が分からず、今で言えば5つ星クラスのホテルに泊まっていて、あっというまに所持金がなくなってしまったということ...

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