渋沢栄一が、水道管に関する事業で暴漢に襲われるシーンがありました。ドラマでは実行犯が老人のような人でしたが、実際は青年です。しばらくのち、栄一は暴漢の青年の就職の世話までしてあげています。すっかり心を入れ替えた青年は、「実は、私たちを雇ったのは……」と言いかけると、栄一は「言うな、決してその名を言うな」と止め、だれが黒幕なのか知ろうとしませんでした。栄一を襲うように命令したのはだれなのか、栄一が知らなかったので、私も知りません。
日清戦争の描写もありました。栄一は戦費調達のため、福沢諭吉と一緒になって奔走したと語っています。現・一万円札と新・一万円札が協力して働いたのは、これが最初で最後です。その合間に将棋を指したら、栄一が福沢をコテンパンに負かしました。福沢は将棋が強い方なので、ちょっと栄一を負かしてやろうと思ったら逆に負かされて、地味に凹んだと伝わっています。
徳川慶喜の名誉回復運動も始まりました。これは来週の放送になるのでしょうが、やがて渋沢栄一著『徳川慶喜公伝』がまとめられます。栄一の慶喜への感謝の気持ちがギッシリつまった本です。今回のドラマの幕末編も、かなりこの本が参考にされたとお見受けしております。来週の放送で、「将来、この本を元にして芝居が作られるかもしれない」と栄一が言うことを期待しております。
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