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  • 執筆者の写真坂本 慎一

『青天を衝け』第11回

体制転覆のための運動が取り上げられるようになり、いよいよ幕末モノらしい展開になってきました。渋沢栄一もテロリストになってしまって、これから幕末の京都へ行くことになります。

後の栄一が回想するには、テロ計画を実行する前に父の市郎右衛門と二人で夜通し議論をしたそうです。栄一はこのままでは日本は危ないから活動をしたいと主張し、父はわれわれ農民がそんなこと言ってもなんにもならない、と主張します。平行線のまま議論が続いて、気がついたら朝になっていた、ということです。ドラマでは、父は比較的あっさり栄一の申し出を認めました。

後年の栄一は「私は親不孝の子であった」と父に対する後悔の念もにじませています。その一方で、奥さんや子供のことは、本人の回想ではほとんど出てきません。ドラマでは、ここを補うように妻と子に対する感情の描写がありました。

また本人の回想では、当時「八州取締」という秘密警察のようなものがあって、栄一たちは怪しまれていたとのことです。藤田小四郎が登場する場面で、そのような人物が後ろで聞き耳を立てていました。あの描写だけだと分かりにくいですが、おそらく幕府側がすでに嗅ぎつけていた、という描写なのでしょう。

藤田小四郎とは実際に何度か会ったことがある、と栄一は言っています。小四郎は、倒幕のために筑波山で挙兵して捕縛され、罪人として24歳で処刑されてしまいます。栄一もひとつ間違えば、このコースを歩んでしまう運命だったので、小四郎には、思い入れがあったようです。

そう言えば和久井映見さん演じる母親の渋沢ゑいが、栄一は三番目の男の子だったとセリフで説明していました。これは事実ですが、ドラマではスルーするのかと思っていたので意外でした。

こんな感じで、きょうは全体的に、細かいところでチョコチョコ史実が入っていて、油断できない展開でした。この枠の前に放送している『ダーウィンが来た!』ではヒゲじいが「ちょっと待ったぁ」と一度止めるので、きょうのドラマにもヒゲじいが欲しくなりました。

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