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  • 執筆者の写真坂本 慎一

『青天を衝け』第21回

渋沢栄一(篤太夫)がフランスに行くことになりました。ドラマの栄一は、フランス行きを何か光栄なことのように最初から受け止めているのは、面白いところです。実際にも栄一は、歩兵を集めたりして軍事にかかわり、欧米の方が軍事は進んでいることを何度も聞いていたので、フランス行きを引き受けたと後に回顧しています。

一方、後の徳川慶喜は、栄一のフランス行きについて、左遷人事だったと言っています。慶喜が将軍になってしまって、「倒幕の志士」として腐っていた渋沢は、はた目にも働きが鈍っていたので、フランスに飛ばしたという意味のことを言っています。このあたりは、栄一と証言が食い違っているのです。

サラリーマン人生では、左遷人事を食らった人が、それを我慢して仕事を続け、かえって成長した、ということがしばしばあります。栄一のフランス行きを、そのように解釈するのもアリかもしれません。

ドラマではその左遷臭さが一つもなく、慶喜の大抜擢を受けて、最初から夢いっぱいの海外渡航となりそうです。

しかし、この後も意気消沈するようなことは、何度も栄一は経験します。喜んだと思ったら落ち込み、落ち込んだと思ったら思わぬ幸運に恵まれる人です。つくづくドラマ化に向いている人生を歩んだ人だと思います。このまま来年の北条氏も一年延期して晩年までドラマ化して欲しいものです。

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